最近,外出したいと思うことが多くなり,そのときのバッグを新調することにしたのですが,私もある程度の歳になりましたし,ブランドものを持ってもよいかと物色していたところ,ロエベのパズルバムバッグが気になりました。
早速公式サイトで値段を調べてみたところ30万円ちょっとでしたが,大手のECサイトを閲覧しているとその6~7割の値段で安く売っている店があるのを見て,「え,これほどまでに値段が違うものなのか?」と驚いてしまったわけです。
これほどのブランドバッグをそれもオンラインで購入するのは初めてですが,ブランドものをネットで購入する際はとかく注意が必要という認識くらいは,こんな私でも持ち合わせています。
そのため,並行輸入品であれば十分にありえる価格設定と高評価のレビューに惹かれて思い切って購入してみた次第です。
そんな衝動買いから半年以上が経ちましたが,その間に基準外商品かどうかの判定をしてもらうこともありました。
といったわけで,今回の「ネットでのロエベバッグの購入談」が同じような状況にいらっしゃる方のお役に立てば幸いです。
大手ECサイトでロエベバッグを購入した時の話
私が利用したECストアは誰もが知っている大手のショッピングモールでしたが,購入したストアの評価は星4.5以上で,レビュー数はストアと商品ともに数十件ありました。
一番古いレビューの年月から察するに,初出店から数年のお店です。
ロエベについては最近特に偽物が多いようで,ネットで偽物との見分け方の記事を読んだ後には,本当に注意しないとと思うようになりました。
とはいえ,今回のお店は大手ECサイトに入っているショップで,CMでも「ちゃんとしたお店を選んでいます」的な文面を目にすることがあります。
加えてショップの説明文には,
- 並行輸入した正規品を扱っている
- 初期不良があれば責任を持って対応
的な内容が記載されており,もし万一届いたものが偽物であったり致命的な傷があったりすれば返品すればよいですし,大手のECサイトだとお店から回答がなくても代わりに返金してくれるようなので,いずれにせよ最悪な結果にはならないだろうと注文に至った次第です。
値段が安すぎるものは明らかに怪しく,さすがにロエベのバッグが数万円で売られていたら絶対に買いませんが,ロエベをスペインで爆買いされた方の記事を参考に考えて,ロエベ本社があるスペインからの直輸入であれば6~7割の値段で販売されていてもおかしくないと判断しています。
あとは届いたものが偽物でないことを祈るだけです。
次章では商品到着時の様子についてみてみましょう!
お願い
なお,以下を読み進める場合は変な誤解を持たぬよう,3つ先の真贋について語る章までは最低でも読むようにしてください。
ネットで購入したロエベバッグの梱包状態
荷物を追跡してみると,海外からの発送で佐川急便のりんくう営業所を経由していたので早速不安になりました。
というのも,当時の情報ではブランドの偽物はこの営業所を経由することが多く,Googleの口コミも悪いものばかりだったからです(佐川急便には何の落ち度もないです)。
そして実際届いたものは上記画像のような梱包状態で,段ボールが水濡れ用のビニールで囲われていて頑丈ではありましたが,中にブランドものが入っている雰囲気は皆無でした。
ここで感じたのは,ブランド品を購入する行為を単なる物の受け渡しだけだと考えず,サービスまで含めた総合的な体験だと考えている方にネットでの購入はおすすめできないということです。
段ボールを開ければロエベの箱が顔を見せてくれましたが,角に潰れがあったり手提げ袋に擦れがあったりしたので,こうしたところも安さの理由に繋がっているのでしょう↓
自分で使うのであれば,中身だけ無事であれば箱などの梱包は気にならないかと思いきや,大切にしようという気持ちは減ってしまいます。
もしもこれを他人への贈り物にと考えているようであればただ一言,「不適」です。
安いことには理由がある。
この格言は特にブランドバッグを購入する際に当てはまるように感じました。
なお,今回購入したロエベバッグでは以下のような付属品も揃っていましたが,肝心の本体の様子はどうでしょうか↓
それでは次章で本体のレビューをしていくことにしましょう!
ネットで買ったロエベバッグのレビュー
ロエベのバムバッグを外に出してみると,本革の良い匂いがしてきました。
保護紙のない部分の革の見た目からしても何だか高級感が漂ってくるので,私の目には本物のように映ります。
万一これがすごく精密に作られた偽物だとしても,私は支払った額に見合うものだと納得するでしょう。
少なくとも,注文前にあった不安はなくなりました。
届いたバッグの外観を凝視してみましたが,大変丁寧と呼べる作りです↓
保護シールは貼られていたものの,バックルのところにほんの少し変な線が入っていたところは残念でしたが,結局のところバッグは日用品ですから,使っているうちに指紋や傷がつくでしょうし,これは公式で購入したとしても起こり得ることだと思うようにしました。
一応,ロエベの公式HPにあるバムバッグの写真と見比べてみましたが,ストラップの仕様が多少異なっているかもしれません(穴の数がやや多いように感じました)。
とはいえ,現地スペインのものだとこちらの仕様が普通なのかもしれず,購入したストアの写真やBuyma(並行輸入品を取り扱うメッカ)のバイヤーが掲載している商品画像を見ると,今回届いたものと同じ仕様になっていました。
届いたバッグを背負った自分を鏡で見たところ,スマートな見た目に惚れ惚れしてしまいましたし,革は艶々で美しく輝いています↓
ロエベの真贋を行ってもらった結果
ロエベバッグの購入から半年近くが経ちましたが,実はその間,やや使いにくさを感じる場面がありました。
歩いていて突然バックルが外れてしまったり,数回の使用でほつれが出てしまったからです。
公式サイトで購入していなければ正規店での修理はもちろん受けられません。
この時はさすがに,ロエベの公式店で購入した場合との差を痛感しました。
その後も色々あって,結果的には真贋を判定してもらうことにした私ですが,その結果は「基準外商品」との回答でした。
まさかとは思っていましたが,この結果は私にとって大変な驚きで,それまで誇らしげに持って出歩いていた自分が恥ずかしくなりました。
本物と偽物を鑑定するのは商標権を持つロエベ公式しかできないので,その他のところでは「基準内」か「基準外」かで判定されます。
しかし,前章までの内容から明らかなように,私には全くわかりませんでした。
以下の動画においても,ロエベの鑑定士さんが同じようなことを述べています↓
早速,購入店にその旨を伝えると,2つ返事で返金が行われることになったのは不幸中の幸いでした。
ちなみに相手の弁明としては,「海外で販売されている正規品ですが,国内品と比べるとタグなどの個体差があるかもしれません」との回答です。
最後にネットでブランドものを購入するときの注意点についてまとめておきます↓
- 店の名前(屋号やストア名)が個人名でない
- メールや電話にすぐ返答がある
- 何かしら本物を保証するものがある
- 使われている日本語におかしいところがない
店の写真については使いまわしができますし,実際送られてくるものと違うことも多いので,参考にしないことが大切です。
本当に悪意のあるお店であれば,購入者が質屋に持ち込む頃までに店をたたむか,回答をしないまま逃げるかもしれませんし,問題を訴えてきた人にだけ返金しても利益が出る商売なのかもしれません。
思えば,購入後まもないロエベのバッグを質屋に持っていくとか,公式店でメンテナンスを頼むようなことはないわけで,そうなれば真贋の判定を行ってもらえる人というのは非常に少ないのではないでしょうか。
ロエベの公式オンラインショップを利用してみた
先のネット購入で,結果的にはゼロ円でロエベバッグの使い勝手が何となくわかった点は良かったとも言えるかもしれないですが,基準外と判断された商品なだけに,これまでに抱いた感想は何の参考にもなりませんね。
本物と見比べなければ,本物と偽物の違いもわからないというわけです。
といったわけで,パズルバムバッグと違う物にはなるのですが,「アマソナ15ウィンターブラウン」を購入してみました↓
もちろん,購入場所はロエベの公式オンラインショップです。
届いたバッグですが,革の匂いを嗅いでみたところ植物的なもので,私が前に購入したバッグとは全く違いました。
同じバッグではないので直接的な比較はできませんが,とにかく軽いです。
金属部分もきれいに仕上がっています↓
届いたときの梱包状態も当然ながら何の問題もありませんでした。
公式オンラインショップで購入したので取引履歴も残せましたし,シリアル番号の書かれた紙が入っていたのは特に大きな違いでしょう↓
なお,購入したものを公式サイトの写真と見比べてみると,一部の装飾が異なっていました。
公式で購入してもこのような違いがあるのだなと思いながらも一応連絡してみたところ,なんと不良品だったようで交換してもらうことになりました。
公式サイトに載っている写真はサンプルの場合もあるものの,基本的には届くものと同じものになっているので新しくバッグを購入したときは違いがないか確認しておきましょう。
届いた良品に微小なひっかき傷やシボがなかったわけではありませんが,革製品はこのようなものでしょう。
何にせよ,まぎれもなく本物であるという安心感とロエベのバッグを所有する満足度は物凄いものがあります。
クロムハーツのように公式ストアがないのであればまだしも,ロエベのように利用できるブランドでしたら他のお店で購入する理由はないように思いました。
大切に使っていきたいですね。
ちなみに,革鞄の扱いについては最近見た以下の動画が気に入っています↓
まとめ
以上,私が初めてブランドバッグを購入したときの体験談でした。
多少安く購入できたとしても,遠くない未来に「基準外商品」として判断されてしまうものであれば,とても嫌な気持ちになりますし,質屋さん側の気持ちとしても少しでも怪しいものは買い取りたくないでしょう。
人によっては,買取が成立した後に電話がかかってきて,まるで自分が逆に詐欺師であるかのように非難されたこともあるそうで,そんな悲しい結末は誰しも迎えたくないはずです(偽物の疑いのあるものを買取に出すことは犯罪行為です)。
金銭面に注目してみても,数十万円のブランドバッグをきれいに使っていれば,売る際に数万円の買い値は付くでしょう。
また,本物を所有できた価値というのも料金に換算すれば結構な額に相当するはずです。
偽物は安すぎると怪しまれますから,ある程度の高い値段にする方が売れてしまうというのもなんだか嫌な話ですよね。
私的には,ずっと偽物ではないかという疑惑の気持ちとともに日々を過ごすのは正直しんどかったです。
しかし,大手のECサイトで購入しても基準外商品を掴まされることがあるのは大変勉強になりました。
もちろん,並行輸入店や中古の正規品を扱う店の方が多いのでしょうが,そうでないところもあったという事実については知っておいてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。