今回は「西川の羽毛布団」について考えてみたいと思います。
普通の真綿布団でも良いのではないかと最後まで悩んでいた私ですが,実際冬に購入して使ってみると,羽毛布団の思わぬ魅力に気付かされる結果となりました。
おまけに最近では,夏に羽毛布団を使うアイディアがあったり,羽毛布団をリフォームしてもらえたりと,年中かつ生涯にわたって使うことができるようです。
もちろん,活躍のメインは冬場になりますが,ここで色々な使い方について学んでみましょう!
羽毛布団の持つ奥深い魅力
羽毛布団の魅力は何と言ってもその温かさです。
一度使ってみれば,すぐにその凄さがわかるでしょう。
私が最初に羽毛の凄さを思い知ったのは,布団ではなくカナダグースのダウンジャケットを着用した時なのですが,中は半袖のTシャツ1枚しか着ていないのにもかかわらず,真冬の夜に外出しても寒くないことに驚きました。
まるでコタツを背負っているようではないか!
それが私の抱いた素直な感想です。
キッチン周りの修理をする際の工具選びに関しても同じようなことが言え,適した道具を選ぶことで大変楽に作業ができることに感動したことがありますが,何かに不便さを感じる場合には,より適した物が存在するのではと真っ先に考えるようにしています。
つまり,今回の場合で考えると,冬に寝ていて寒さを感じる方は羽毛布団を使ってみることで,これまでに体験したことのない感動を味わうことができる可能性が高いです。
後ほど昭和西川の羽毛布団をレビューしますが,購入したものは先のダウンジャケットと同じ素材を使用しています。
真綿布団に比べれば値段は高いですが,暖房をつけることなく夜は眠れるわけで,純粋に電気代が節約できるだけでなく,喉の感想や安眠できるなど,金銭面以外でも良い効果がありました。
しかも,最近読んだニュースによると実は夏場にも使えてしまうわけで,思っていた以上に羽毛布団の世界は奥深いです。
なお,昭和西川では羽毛布団のリフォームを行っていて,煩雑な手続きを行うことなく簡単に新品に生まれ変わってもらうことも可能で,一つの布団を大事に使っていくこともできます。
これが服であれば流行がありますし,リフォームのサービスはほとんど聞かないため,数年もすれば着られなくなるものです。
クローゼットの中に眠っているそのような衣服を見ると「まだまだ着られるのに,捨てるのはもったいないな」と感じることも少なくないのですが,布団の場合はどうでしょうか。
自分の体型が変わろうとも世の中の流行がどうなろうとも,羽毛布団自体の価値は変わりません。
そういった意味では,羽毛布団との付き合い方は,高級時計を定期的にオーバーホールしながら使うことに似ているように思います。
冬場の羽毛布団の使い方
私は眠るための環境づくりを重要なものだと感じていて,改善につながる工夫は積極的に取り入れていきたいと常日頃から考えています。
ところで,日本睡眠科学研究所というところが「寝床内気象(しんしょうないきしょう)」という言葉でもって眠るのに最適な環境を定義しているのですが,それによると,
- 温度33±1℃
- 湿度50±5%
を目指すのが良さそうです。
この条件は夏場であっても冬場であっても変わりありません。
もっとも,理想的な睡眠環境に影響を与える要素は上の2つだけではなく,音や光や香り,安心できることや十分な広さ,はたまた色彩も候補に挙がるわけですが,千里の道も一歩からと言いますし,どこに目を向ければよいのかがわかっているだけでも,工夫のしやすさが変わってくるものです。
加えて,寝具自体の放湿性や軽さが影響を及ぼすなどと言われても,細かいところまですべてを満たす布団やマットレスは用意できないわけですから,簡単に変えられるところから1つずつ改善していくことが重要だと言えるでしょう↓
ここでは冬場を例に考えてみますが,冬は部屋の気温が5~10℃ほどになるので,とにかく温度を上げることを最優先に考えなければなりません。
夏に比べると,理想の寝床内気象との温度差が大きいので大変そうですし,確かに電気代も冷房より暖房の方がかかると聞きます。
ですが,人の体温は36℃くらいあるため,自分自身が保温機のようになることで33℃が実現できると言われたらどうでしょう。
なんだか簡単にやれるような気がしてくるはずです。
西川の掛布団の使い分けにおいては,以下のようなモデルが提示されています↓
室温ごとの理想的寝具
室温5℃の場合=羽毛布団+真綿掛布団
室温10℃の場合=羽毛布団+毛布
室温15℃の場合=羽毛布団
このモデルのいずれにおいても理想的な寝床内気象が確保できますが,このすべてに羽毛布団が使われていることに注目してください。
先のダウンジャケットの話ではないですが,羽毛布団に包まると半袖の寝間着で眠ってもまったく寒くありません。
これが普通の真綿布団だとそう簡単にはいかないところがミソです(参考までに,真綿布団は20℃前後の室温ではメインとして用い,25℃の部屋ならタオルケットの利用が推奨されています)。
結果的に,羽毛布団は室温5~15℃の環境では大いに活躍してくれ,導入してからは暖房代が浮いただけでなく部屋の乾燥も防げるようになり,湿度も理想に近づけることができました。
夏場の羽毛布団の使い方
前章の内容から,夏場は羽毛布団が不要のように考えていた私ですが,夏用の羽毛布団というものがあることを知りました(参考)。
例えば「蒸し暑くて夜中に目が覚める」という悩みがある方が,一晩中エアコンをつけて眠ることについて考えてみましょう。
このときタイマーをかけてしまうと,エアコンが切れたタイミングで室温が大きく変わることになり,良質な睡眠は取れません。
かといって,最初からエアコンなしに寝るようでは暑すぎて眠れないでしょうし,熱中症のリスクもあります。
そこで,室温を24℃(涼しめ)に設定し,身体を羽毛布団で温めて眠ってみてください。
もちろん,前章のデータを基にタオルケットを使うのでも構いませんが,夏用の羽毛布団を使うことができます。
冬に使うものとは羽毛の量に差があるようで,夏に使うのは薄手のものです。
厳密には通年用のものなど4種類くらいあるようですので,詳しくは後述する昭和西川のサイトで確認してみてください。
あともう1つ,選択的能冷却機構について紹介しますが,鼻から吸う空気を冷たくすることで脳を冷やすことできます(参考)。
これは夏場の日中であっても,クーラーをきかせた部屋で長袖を着て作業すると捗ること似た原理です。
冷房を使いすぎると体が冷えすぎることになりかねませんが,それは羽毛布団が解決してくれるでしょう。
とはいえ,厚手タイプに分類される羽毛布団を夏に使ってみたところ,さすがに無謀でした。
エアコンの設定をより低くすれば使用できるかもしれませんが,私の場合,敷パッドを冷感仕様のものに変更し,タオルケット(場合によってはガーゼケット)で寝ることで落ち着きました。
とはいえ,夏用の羽毛布団に心残りがあるのは事実なので,もしもみなさんの家に薄手タイプの羽毛布団があれば是非夏場に試してみてください!
昭和西川の羽毛布団をレビュー
それでは我が家の羽毛布団のレビューに移りましょう!
購入したのは,カナダホワイトマザーグースを使った羽毛布団です。
昭和西川(西川ストア公式本店)の方で購入しましたが,通常の西川(西川公式オンラインショップ)でも構いません。
両社はいまやライバル関係にありますが,消費者側からすればどちらも素晴らしい寝具メーカーです(もとは同じ西川でした)↓
公式サイト
両社の違いについてもう少し説明を加えていくと,前者は私が愛用しているムアツシリーズが有名であるのに対して,後者は「AIR」が有名で,野球の大谷選手が広告塔をしているマットレスと言えばピンとくるでしょうか。
私が羽毛布団の選ぶ時に考えたのは,見た目についてはカバーをかけて使うこともあって問題にならないということです。
なので,中に使われているダウンの質で選ぶべきだと考えました。
基本的には以下の順で徐々に良質になっていきますが,その分値段も高くなる傾向にあるため,予算と相談して選ぶようにしてください↓
- ホワイトダック
- ホワイトグース
- マザーグース
ダックよりもグースの方が優れているところはわかりやすい違いと言えますが,同じホワイトグースでもハンガリー産が良いなどの話も聞くため,私は値段で判断するのが比較的容易な判別方法と捉えています。
例えば,セールになっているものとそうでないものが同じ値段で売られているのであれば,前者を選ぶべきです(定価が高い方が良い質のグースを使っているためです)。
もちろん,私のダウンジャケットのように特別な思い出がある羽毛があれば,それを選ぶのが良いでしょう。
というのも,羽毛布団の寿命は長いため,決めたものをかなりの長い期間使うことができるからです。
とはいえ,次章で述べるように,10~20年ごとに中身の羽毛を少しずつ変えていくことも可能なので,後から別物のように変化させることもできます。
そう考えると,そこまで神経質になる必要もないのかもしれません。
ところで,私が購入した羽毛布団の重さは1.1kgと,先の基準より100gほど軽めになっていましたが,西川が作ったもので当時は最高峰と書かれていたので問題はないと思います。
私の敷布団のサイズはセミダブルでしたが,羽毛布団のサイズは大きめに作られているということでシングルサイズを注文しました。
結果は,ゆったりと身体を包み込んでくれてピッタリでした↓
購入してからすでに6シーズンの冬場を越えてきましたが,劣化を感じることはなく,真冬においても半袖で暖房を入れずに眠ることができています。
ダウンジャケットを着ている感覚ですごく温かいです。
昭和西川製のこの羽毛布団は,ハウスダスト対策や抗菌防臭加工がされている他,立体キルト加工が施されているので羽毛が偏りません。
これらも快適さに大いに貢献してくれているのでしょう。
なお,見た目的にはカバーは使わない方が好みですが,実際は布団カバーを付けています↓
カバーを付けることで睡眠時の汚れやひっかきの防止になる他,太陽の光による劣化を気にすることなしにそのままベランダに干せるようになりました。
羽毛布団をリフォームすると一生使える
羽毛布団を導入することの最大の恩恵は快眠が得られることで間違いありませんが,暖房代が浮くなどの思わぬ得をすることがあるのも羽毛布団の魅力です。
羽毛布団は真綿布団よりも長く使えるとも言われているため,長い目でみればお得になると言うこともできます。
ところで,昭和西川においては「羽毛布団のリフォーム(打ち直し)」をお願いすることができ,このサービスを利用することで半永久的に羽毛布団を使うことが可能です(ただし,「本掛けのみ」などの制限が設けられていることに注意してください)。
上に示した動画を観ると,古くなった羽毛布団が新品のようにふっくらふわふわになって生まれ変わっています。
短い期間使ってただ捨てるだけであればわざわざ高価な羽毛布団でなくても良いと考えた方も,このリフォームサービスの存在について知れば,良質な羽毛布団を購入したいと心変わりすることがあるかもしれません。
なお,以下のような手順で,使い古しの羽毛布団は加工されるようです↓
- 布団の解体
- 天然水で洗浄
- 埃除去+乾燥
- 殺菌+脱臭
- 羽毛の充填
さすがに私が購入したものは,以下のようなひどい状態にはなりそうもありませんが,逆にそのようなものであっても対応してもらえるわけなので,自宅に羽毛布団がある方は,わざわざ新しく購入することはないかもしれませんね↓
一応「10年」というのが1つの目安として提示されていますが,20年使った羽毛布団をリフォームしてもらった方もいるようです。
シングルサイズの羽毛布団の場合,以下のようなプランが選べます↓
更新時における料金例
ホワイトダック90%=26900円
ホワイトグース90%=39900円
ハンガリー産ホワイトグース90%=58000円
ポーランド産マザーグース95%=96800円
中身の羽毛だけでなく,側生地に関しても違いがあり,上の2つはポリエステル混ですが,下の2つは綿100%と差別化が図られていました。
減った羽毛は補完してもらえるようで,公式サイトのレビューを読んでみてもほとんど全員が満足しているようで安心できます。
何より,配送バッグを送ってもらえて,それに詰めたら業者が回収に来てくれて渡すだけというのですから,簡単にできるところが気に入りました。
どのメーカーのものでも対応してもらえるそうですが,ちょうど昭和西川の羽毛布団を買った私は,いちいち製品について説明をする必要がなさそうなところも好都合です。
とはいえ,10年後に出すとしてもまだまだ先の話となるので,まだまだ今のものを愛用していきます。
利用される方は,本格的な冬が到来する前に是非送ってみてください(冬前だと値引きキャンペーンが実施されさらに安くなります)↓
まとめ
以上,羽毛布団の魅力と,その使い方について冬場と夏場に分けてまとめてきました。
「寝床内気象」という言葉を知らなかった方は,これからそれを意識して最適な睡眠環境を整えるようにしてください。
その他,冬場だけでなく夏場にも羽毛布団が使えることは,夏の寝具の選択の幅を広げてくれるでしょう(薄型のものを選ぶ必要がありますが)。
昭和西川の羽毛布団は包み込む感じがして大変温かく,リフォームサービスを利用することも可能です。
長く使うほどに費用対効果はより高くなっていくので,一つのものを長く愛用する性格の方は是非検討してみてください。
セールを利用すると,楽天などのECサイトで買うよりも先の公式サイトの方がお得に買えることが多く,そもそも,他店では見つからない商品も多いです。
昭和西川や西川のどちらか片方が優れているわけではないため,どちらにも目を通して柔軟な気持ちで選んでいただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。