Guard S1は,ミーレ・ジャパンが14年ぶりに発売したダストバッグ式キャニスター掃除機の新シリーズです。
従来モデルの強い吸引力と耐久性を受け継ぎながら,本体・ホース・延長管・ハンドル・標準ノズルを含む標準質量を約1kg軽量化し,取り回しやすくなりました。
私はダイソンから8年ぶりの買い替えとなりましたが,電源コードがある紙パック式掃除機の良さを再発見する結果となりました。
以下でコードレス掃除機との比較も交えて解説していきます。
目次
ミーレの掃除機「Guard S1」の特徴と基本情報
ミーレ(Miele)は,1899年に創業したドイツの家電メーカーです。
洗濯機や食器洗い機,掃除機などを手がけており,丈夫な製品を長く使うという考え方を重視しています。
Guard S1についても,開発段階で20年間の使用に相当する製品テストが行われています。
もちろん,実際に20年間故障しないことを保証するものではありませんが,「壊れたら短期間で買い替える家電」ではなく,手入れや修理をしながら長く使うことを前提としている点は,やり直し.comで扱う「一生モノ」というテーマにも合っています。
まずは今回レビューする掃除機の基本情報をまとめました↓

レビュー機の基本情報
- モデル:サンセットイエロー
- 商品名:Guard S1
- 型式:STAO0
- 集じん方式:ダストバッグ(紙パック)式
- 本体質量:4.1kg
- 標準質量:5.4kg
- サイズ:W425×H230×D245mm
- 定格消費電力:1000W
- 吸込仕事率:200W
- ダストバッグ容量:3.5L
- 電源コード:5m
- 操作半径:8m
- メーカー保証:2年
販売価格やポイント還元率は店舗によって異なるため,購入前に複数のショップを比較してみてください↓
Guard S1の各パーツと機能紹介
ホース・ハンドル・延長管(手元スイッチなし)

手元には電源スイッチやパワー切替ボタンがなく,電源のオン・オフと吸引力の調節は本体側で行います。
その分,ハンドル部分は軽く,構造もシンプルです。
手元には,吸引力を一時的に弱めるための風量調節カバー(空気弁)が付いています。
カーペットや薄手のラグにノズルが強く吸いついたときは,このカバーを開くと動かしやすくなります。
EasySlide延長管は18段階で長さを調節できるため,身長や掃除する場所に合わせやすいです。
掃除を一時中断するときは,床用ノズルを付けた延長管を本体後方のパーキングホルダーに差し込んでおけます。
収納時には本体を立て,延長管を短くして固定すると,キャニスター型としては比較的すっきりと収まります。
ブラシとアタッチメント

後ほどGuard S1のバリエーションについて述べますが,どのモデルにも左の標準床用ノズル(SBD 355-3)が付いてきます。
また,アタッチメントとして以下の3点が付属します。
- すきま用ノズル
- ホコリ取り用ブラシ
- 家具用ノズル
アクセサリー収納のプレートを使えば3つを1ヶ所にまとめることができ,手元の風量調節カバー付近,または本体と接続する根元部分のいずれかに接続可能です。
標準床用ノズルは,フローリングや畳などの硬質床ではブラシを出し(画像左),カーペットやラグではブラシを引っ込めて使用します(画像右)↓

ヘッドが滑らかに動かない場合は,本体の吸引レベルを調節してください。
ブラシだけだとヘッドが届きにくい壁際や部屋の隅にゴミが残るケースがありますが,そこはすきま用ノズルを有効活用しましょう。
本体とパワー切替

メカっぽい見た目で,電源は足で踏んで操作します。
吸引力は本体のダイヤルで4段階に調節できます。
ダイヤルにはカーテンやカーペット,硬質床などの絵柄が描かれていますが,床材だけで機械的に決める必要はありません。
実際には,床用ノズルが滑らかに動き,十分にゴミを吸い取れる強さに合わせるのが使いやすいです。
吸引力が強すぎてノズルが床に張り付く場合は,本体のダイヤルを弱めるか,手元の風量調節カバーを開きます。
思った以上に軽くて驚かされました。
短時間であれば,本体を片手で持ち,もう一方の手で階段を掃除することもできます。
コードは柔らかく5mあり,巻き取りの際も専用のボタンを脚で踏んで行います。
紙パックの交換時期は本体のインジケーターで確認可能です。
簡易的な目安ではありますが,吸引力を最大にし,ノズルを床から浮かせた状態で表示を確認します。
内部機構(紙パックとフィルター)

掃除機本体の内部には紙パックとフィルターを確認できます。
私が使った範囲では,排気の風量は多いものの,気になるニオイは感じませんでした。
ダストバッグは取り外すと入口のフタが自動的に閉じるため,ゴミやホコリに直接触れずに交換できます。
交換頻度は吸い込むゴミの量によって変わり,メーカーは1枚あたり平均約3ヶ月を目安としています。
サンセットイエローに標準装備されているエアクリーンフィルターは,4枚入りのダストバッグセットに1枚付属します。
そのため,年にダストバッグを4枚使う場合,サンセットイエローの消耗品代は通常価格で年間2,310円です(2026年7月時点)。
一方,ノルディックブルーのHEPAエアクリーンフィルターと,オブシディアンブラックのアクティブエアクリーンフィルターを継続して使う場合は,別途フィルターの交換費用がかかります。
Guard S1のラインナップと選び方
Guard S1には3つのラインナップがあります。
本体サイズ・標準質量・操作方法は共通しており,選ぶ際の主な違いは付属する床用ノズルと排気フィルターです。
吸込仕事率のみ,サンセットイエローが200W,ノルディックブルーとオブシディアンブラックが205Wとわずかに異なります。
3つのラインナップについて,付属するパーツやフィルターの違いを一覧表にまとめました↓
| モデル名(カラー) | 付属ノズル・ブラシ | 排気フィルター | こんな人におすすめ |
| サンセットイエロー(標準モデル) | 標準床用ノズル(SBD355-3) | エアクリーンフィルター | 基本性能のみで十分な方(直販限定)。価格を抑えたい方。 |
| ノルディックブルー(Parquet) | 標準床用ノズル+フローリング用ブラシ(パーケットツイスター) | HEPAエアクリーンフィルター | フローリングや畳の部屋が多い方。微細な塵やハウスダスト対策も重視したい方。 |
| オプシディアンブラック(Cat & Dog) | 標準床用ノズル+ターボブラシ | アクティブエアクリーンフィルター(脱臭効果あり) | ペットを飼っている方。カーペットの奥の毛やホコリを強力に吸い取りたい方。 |
3モデルは本体の基本構造や操作方法が共通していますが,付属する床用ブラシと排気フィルターの役割が異なります。
ノルディックブルーのHEPAエアクリーンフィルターは微細な塵やアレルゲンの捕集を重視し,オブシディアンブラックのアクティブエアクリーンフィルターは活性炭による脱臭を重視したものです。
そのため,価格順に単純に性能が上がるというよりも,床材や掃除したいゴミ,排気に求める機能によって選ぶ製品と考えた方がよいでしょう。
本体の基本設計や操作方法は共通しているため,色を優先して選び,必要に応じて対応するノズルやフィルターを追加する考え方もあります。
例えば「本体色はイエローが気に入っているけど,ペットがいるからブラックを買うべきか」と悩んでいる方は,イエローを購入し,ターボブラシとアクティブエアクリーンフィルターを追加購入すれば,ブラックに近い構成にできることを覚えておきましょう。
使ってみた感想:ダイソンとの比較レビュー
先ほど,吸引力は本体のダイヤルで4段階に調節できると触れました。
標準床用ノズルのブラシを引っ込めたカーペットモードでは床への吸いつきが非常に強く,体感上はダイソンのMAXモードと同等か,それ以上に感じました。
実際にカーペットの床を掃除すると,この通りきれいになりました↓

付属のサブブラシも強力で,特にすきま用ノズルの使い勝手は抜群です。
試しに空気清浄機のフィルターをすきま用ノズルで半分だけ吸うと境界がくっきりしました↓

吸引力が高いのに運転音が静かな点もダイソンと比べるとひときわ感じられるメリットです。
コード式なので,家の広さやコンセントの位置によっては途中でプラグを差し替える必要がありますが,これは逆に,バッテリー交換や劣化の心配がないことを意味します。
私はダイソンを使っていて,2年弱で1度目のバッテリー交換を経験しました。
常時最強レベルで使っていたことも,劣化を早めた一因だったのかもしれません。
その後は交換したバッテリーで6年強使えましたが,最終的には充電できなくなりました。
詳しくは以下の記事でレビューしています↓
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コードレスで紙パックが不要なのは便利でしたが,その反面,充電残量を気にしながら使う必要があり,長期間使ううちにバッテリーが劣化する点は気になりました。
ダストボックスが汚くなって見た目がすぐに悪くなるというデメリットも痛感しました。
ミーレのパワー設定や電源コードの取り回しについては,慣れてくれば勝手がわかってきます。
最初,カーペットが持ち上がってしまったり,どのタイミングで電源コードを別位置に差し替えるか悩んだり,足で押すスイッチが左右どちらか混乱したりしましたが,すぐに慣れました。
長く使える掃除機は,こちら側の経験値が上がるほどに使いやすくなる魅力があります。
ミーレは3種類の付属ノズルをホース付近にまとめて装着しておけるため,必要なときに交換しやすいです。
一方,ターボブラシを追加購入するかどうかは悩みました。
わが家では,アタッチメントを増やすよりも,少量のゴミをすぐに吸えるハンディクリーナーを併用した方が便利だと判断しています。
まとめ:コード式+紙パック式は長く使いたい人に向く
ミーレのGuard S1は,強い吸引力ときれいな排気を備えながら,従来モデルよりも軽く扱いやすくなった紙パック式キャニスター掃除機です。
コードをコンセントに差す手間や,本体を引いて移動する必要はありますが,充電残量やバッテリーの劣化を気にせず,必要なだけ使い続けられます。
紙パックも本体を汚しにくく,ゴミに直接触れずに交換できるため,長期間使っても清潔な状態を保ちやすいです。
私が購入前にレビューを確認した範囲では,旧モデルを修理しながら10年以上使用し,Guard S1へ買い替えたという方も複数見かけました。
新製品であるGuard S1が実際に何年使えるかはこれからですが,長期使用を前提とした設計や修理体制が用意されている点は,バッテリー交換を前提としないコード式ならではの魅力です。
また,Guard S1シリーズは「iFデザイン賞2025」を受賞しており,収納した状態でも家電らしい無骨さを感じにくいデザインに仕上がっています。
「壊れたらすぐに買い替える」のではなく,良い道具を手入れしながら長く使いたい方にとって,Guard S1は有力な選択肢です。
やり直し.comでいう「一生モノ」に近い家電として,今後も消耗品の交換や故障の有無を追記していきたいと思います。