今回はヘアブラシ界のロールスロイスと評される「メイソンピアソン」についてまとめていきましょう。
腕の立つ職人で,優れた発明家でもあったメイソンピアソン氏の名を冠した高級ブラシですが,いったいどのような特徴があり,使うとどのような感じを受けるのでしょうか。
会社の歴史から始まり,最後はブラシ自体のケアの方法までをまとめます。
メイソンピアソンのヘアブラシとは
メイソンピアソン氏が,当時としては画期的な中空構造のゴム製クッションパッドを備えたヘアブラシを発明したのは1885年のことでした。
それから135年以上経った今でも,そのデザインは変わっていないというのですから驚きです。
さて1つ目の特徴として,使用する毛の材質にこだわりがあることが挙げられます。
今でこそナイロン毛のミックスや軟質のものを使用したブラシも登場してきていますが,基本的には北インド産の猪毛(黒毛)を使っていることが特徴です。
豚毛などと比べると「毛質が硬く,水分と油分が適度に含まれている」特徴があるため,髪をとかしたときに櫛の通りが良く,静電気も発生しにくくなります。
猪毛は髪の表面にあるキューティクルに馴染むため,優しく汚れを落としてくれますし,毛質の硬さは耐久性にも貢献し,何十年も使い続ける人もいるのも納得でしょう。
なお,これほどに硬いとされる猪毛を豚毛ブラシのように,ただ板に植えた状態でブラッシングしてしまえば頭皮は容易に傷ついてしまうでしょう。
そこで先のクッションパッドの出番となるのですが,適度なタッチによるマッサージ効果が望めるわけで,これが2つ目の特徴です。
これを成し遂げるためには職人が手作業で行う必要があり,そこには長い歴史を経ただけの伝統や技術の重みが加わっています。
結果として,メイソンピアソンのヘアブラシで髪を梳かすことで頭皮が刺激され,毛根部にある栄養分を髪の先まで行き渡らせることが可能になり,髪が元気になるのです。
ハンディブリッスルのレビュー
最初の1本には持ちやすく,猪毛100%のみで作られている「ハンディブリッスル」を選んでみました。
正規輸入品であれば,そのことを示す上のようなシールが貼ってあるはずです。
早速手に取ってみると,想像以上に軽くて驚きました。
プラスチック製の持ち手ですが,手作業で作られているために丸みを帯びていて持ちやすいです。
オレンジ色のクッションは先端部分に小さな穴が1つ開いていて,そこから空気が出入りする中空構造になっていますが,よくよく見ると複数からなる猪毛が丁寧に植えられていることがわかります↓↓
使い方ですが,通常ブラシと言えば入浴前に髪についた汚れを落としたり,前髪のセットなどに用いるのが普通ですが,メイソンピアソンはあくまでマッサージやトリートメント的な使い方をするので,入浴後に髪を乾かしてから使う方が多いです。
というか,整髪料を使った状態でのブラッシングはブラシを傷めてしまので注意してください。
まずは頭皮に猪毛が届くように当て,毛先まで時間をかけてゆっくりと梳かしていきますが,力加減が正しいと,途中で止まることなくブラシが動くはずです。
頭皮を叩く必要はありません。
普通にブラシをかけるだけで頭皮に猪毛が当たりマッサージ効果が発揮されることになります。
結果として,乾いた髪の毛の場合は毛根部の油が行き渡ることになりますし,オイリーな髪の毛は余計な油分がブラシ側に移り,頭皮上になるフケも除去されることになるわけです。
なお,頭には10~15万程度の髪の毛が生えていて,健康な人でも1日に平均30本は抜けます。
そこで,抜けた毛やフケはできるだけこまめに取り除いておきたいものです。
基本は使い終わった後に付属のクリーニング専用ブラシ(黒)か,市販のものを使って行います↓↓
まずは絡まった髪の毛を除去していきます。
できるだけ底までクリーニングブラシの先を入れるようにして,優しくほぐし出していく感じです。
全体的に取れたら,最後に底面のクッション部に残ったフケをできるだけ除去します。
目視で白い部分が確認できなくなるようになったら終了です。
余りに汚れがひどいときはシャンプーをクリーニングブラシに付けてぬるま湯で洗いますが,タオルを使って乾燥させることのないようにし,陰干しで自然乾燥させてください。
使い終わったメイソンピアソンですが,毛先を上にすることで潰れたり曲がったりしないように置きましょう。
まとめ
以上がメイソンピアソンのヘアブラシの特徴とレビューです。
髪の弾力や成長については遺伝的なものが影響しますが,それ以外についてはブラシの質と使い方にかかっています。
最高の素材を使い,熟練した職人が手作りで最高のブラシに仕上げたメイソンピアソンですから,そのこだわりと希少性から「ブラシ界のロールスロイス」とさえ呼ばれています。
ブラシのラインナップも多いので,自分に合う1本は見つかりやすいと思いますが,選び方の基準として,自分の髪の毛の太さを参考に「毛の質」を,そして手の大きさなどから「サイズ」を決定するようにしてください。
前者については,以下の指標があります↓↓
- とても細い~薄毛:軟質猪毛を使ったセンシティブ
- 細~普通の方:通常の猪毛のもの
- 普通~太い方:猪毛とナイロンのミックス
- 硬質やくせ毛の方:硬質猪毛のもの
さらに大きさについては以下のようなバランスです(パソコンで開くと大体近いものになります)↓↓
また,購入する店舗によっては納品日に違いがあったり,おまけでもらえる付属品などが変わってきますので,いくつかのショップを見比べて買ってみてください↓↓
メイソンピアソンを使用して数ヶ月ですが,寝る前に梳かしながら動画を観るのが日課となりました。
髪の変化としては,だいぶ触った感触がやわらかくなり,光沢が出てきたのではないでしょうか。
自分だけのメイソンピアソンとともに,これから長く付き合っては,良い髪に育てていきたいと思います。